rootwallaの隙あらば統率者語り

Magic the Gatheringについて話すルートワラです。本ブログは非営利です。一切の収入を得ていません。

Magic the Gatheringを始めるには 統率者/EDHのすゝめ

前回の更新からずいぶん時間が経ってしまいました。仕事のほうが忙しく、手を出せておりませんでした…失礼しました。

 

今回はMTGの最強人気フォーマット「統率者/EDH」について書きつくろいたいと思います。

 

最近になって日本国内のプレイヤーも増加している統率者。もとは海外で始まった非公式のフォーマットで、徐々に草の根から人気が広がってきました。EDHとも呼ばれ、「Elder Dragon Highlander」の略称であります。

 

11月20日には統率者をフィーチャーしたセット「統率者レジェンズの発売も控え、さらに盛り上がりを見せています。

mtg-jp.com

 

 今回はこのフォーマットの基本的なルールやおすすめのポイント、自分のおすすめの統率者、自分のデッキの紹介をさせていただければと思います。

 

☆統率者戦のルールについて☆

①構築のルール

統率者戦は「伝説のクリーチャー」と「その固有色が含まれるカード1枚ずつ(基本土地を除く)」の合計100枚ちょうどのデッキで戦います。「固有色?」「伝説のクリーチャー?」という方もいらっしゃると思いますので、こちらをご覧ください。

 

このカードを例に見ていきましょう。

最新セット「ゼンディカーの夜明け」にて収録された「世界を掘るものファイラス」

このクリーチャーのように「伝説のクリーチャー」と書いてあるカードを統率者にすることができます。

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「伝説」であっても、「伝説のプレインズウォーカー」は統率者に指定することはできません。注意です!(一部統率者にすることができるプレインズウォーカーもいます。)

 

ここでは例として「世界を掘るものファイラス」を統率者にしたいと思います。

 

次にお話するのは「固有色」についてです。

さあ、ファイラスを統率者にしました。残りの99枚のカードですが、どんな色でも使っていいのか?というとそうではありません。ここで「統率者の固有色」が大事になってきます。

固有色というのは、「カードのマナシンボルに含まれる色」「カードの効果などのテキストに含まれるマナの色」のことを指します。

ファイラスは

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マナコストに赤と緑のマナを含みます。(赤く囲まれた部分がマナコストです。)

このカードの固有色は「赤」と「緑」となります。

よってファイラスを統率者にした場合、デッキには「赤」「緑」のマナコストを含むカードのみ使用することができます。(無色のカードはどの色のデッキにも入れることができます。)

こんなカードや

こんなカードが代表例です。色が合っていれば、多色のカードも入れることができます。

 

また、このカードのようにマナコストの色は白ですが、効果のテキスト欄に白以外の色を含む場合

デッキにはテキストにある色のカードを自由に組み込むことができます。(このカードの場合「赤・緑・白・青・黒」すべての色を使ってデッキを組める!)

 

 

※土地カードは効果に色マナを含んでいるように見えますが、「土地は無色」であるためどのデッキにどの土地を入れてもOKです。

 

また、「ハイブリッドマナ」は両方の色のマナを持つことになります。

例えばこのカードは「赤であり黒でもある。」マナの色を持ちます。ファイラスデッキに入れたい!という場合、赤であるという点はクリアしていますが、「黒でもある」ため、入れることはできません。

 

しかし、「テキスト欄にのみハイブリッドマナを含むカード」を「固有色が白の統率者」で使用する場合

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このカードの場合は白であり黒であるカードにはならないようです。つまり、テキストのハイブリッドマナは「統率者として使用しなければ」固有色には関係しません。マナコストを参照するので、白の固有色を持つ統率者のデッキであれば入れることができます。(ハイブリッドマナをテキストに含む場合に限ります。テキスト欄のハイブリッドマナは固有色の例外!と覚えましょう。)

間違っていたら、コメントください!

 

このようにハイブリッドマナを効果に含むカードを「統率者として使いたい」場合。このカードの固有色は効果のハイブリッドマナも参照します。

《不屈のダガタール/Daghatar the Adamant》[FRF] 白R

効果に緑と黒を含み、マナコストが白。固有色は白・緑・黒となる。

 

 

逆に白の統率者を使う場合、テキストに他の色を含むこのカードはデッキに入れることはできません。ややこしいですね。(ハイブリッドマナではないため)

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固有色の話が長くなりましたが、

「伝説のクリーチャー」と「その固有色を含むカード」合計100枚のデッキを組む!ということが構築のルールとなります!

 

 

②実際にプレイ!統率者戦の遊び方

実際に統率者のデッキが組めたら対戦スタートです。統率者戦は4人で戦うフォーマットです。(2~でもOK!)

①まず統率者を統率者領域という場所に置きます。

②デッキをシャッフルしてスタート!初期手札は7枚です。マリガン(手札が気に食わない場合、引き直しができる。)は1度だけ手札の枚数を減らさずに行うことができます。

③先行にも1ドローがあります。(ローカルルールによりない場合もある。)

④お互いに40点のライフでスタート!しのぎを削りあいます。

⑤統率者は戦場を離れ、別な領域(墓地や追放領域など)に移動するたびに統率領域に戻ることができる。ただし、戻るたびに次回唱えるコストが2マナずつ増える。

 

勝つためには…?

統率者戦ではMTGの基本的な勝ち手段であるライフを削りきる。以外にも勝ち方があります。

それは、「統率者の攻撃により、21点のダメージを与えること。」

そうするとライフが1億点あっても負けます。これを狙った統率者をがちがちに強化するデッキもある!統率者の面白いところの一つです。

 

カードの特殊効果を使った特殊勝利コンボや無限マナからの無限ダメージなどたくさんの勝ち手段があるのも統率者戦の魅力の一つです。

しかし、3人も対戦相手がいれば、妨害も3倍。お互いに指をくわえて待ってくれるわけがありません。倒されそうな対戦相手を守り「恩を売るプレイング」もできますし、「3人で協力して強大な相手を倒す。」なんてこともできるのが統率者戦の魅力です。

卓の4人で交渉や話し合いを繰り返しながら、ボードゲーム的に試合を進めていくことができるのが楽しいですね!

 

☆みんなでわいわい!統率者を楽しもう!☆

ここからは統率者のおすすめポイントについてお話します。

簡単に言うと

①好きなカードを相棒のように使い、自分だけのデッキが作れる!

②カジュアルな雰囲気でワイワイ楽しめる!

③100枚×4人対戦!1試合ごとに様々なゲーム展開!飽きがこない!

④レベルごとに分かれたデッキパワー。同じレベルで楽しめる!

⑤豪快なコンボやカード!爽快感MAXなゲーム体験。

です。順番に話していきます!

 

①好きなカードを相棒のように使い、自分だけのデッキが作れる!

統率者にするカードは「伝説のクリーチャー」ならなんでもOK!なため、自分だけのお気に入りのカードを統率者にして相棒のようなデッキをつくることができます。

「このカードを活躍させるために、このカードでサポートしよう。」などと考えながらデッキを構築する時間は最高なのです。

また、他のフォーマットでは日が当たらないカードも「統率者に使ったら強いぞ!」となることもあります。

ぜひ自分だけのお気に入りを見つけてみてはいかがでしょうか。

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②カジュアルな雰囲気でワイワイ楽しめる!

ルールの説明の最後でも触れましたが、4人で行うカジュアルなフォーマットということもあり、統率者戦では「交渉力」や「政治力」的なものも大事になってきます。

「自分のやりたいことを押し通すために、会話であいての判断ミスを誘おう…」「あとで自分の切り札を打ち消されたら困るから、相手のあのカードを消してもらうように頼もう。」「あの人のあのカードが破壊されたら自分も困る!今は恩を売って守ってあげよう。」などなど4人の思惑が渦巻くゲームはとても面白く、予測不可能な展開に毎ゲーム驚きが待っています!!

 

他のフォーマットでは試合中の必要以上の会話は推奨されませんが、必然的に話し合いが必要となる統率者戦では、今までにないカードゲームの楽しさが得られるのではないでしょうか。

 

③100枚×4人対戦!1試合ごとに様々なゲーム展開!飽きがこない!

100枚×4人で織りなすゲーム展開。1試合として同じ展開はないといっても過言ではありません。毎試合毎試合、それぞれの体験ができるのも統率者戦の大きな魅力といえますね。

 

④レベルごとに分かれたデッキパワー。同じレベルで楽しめる!

MTGのカードならほとんど何でも使える統率者戦。当然過去に収録された強力なカードをたくさん持っているプレイヤーは有利ですよね。

ですがそのレベル差を改善するために、統率者戦にはデッキごとにパワーレベルを設定され、卓ごとに同じレベルになるようになっています。

イベントを実施するお店やプレイヤーによってレベル認識の差はありますが、公式からレベルの指標が公表されているので、こちらを参考にお仲間同士でもパワーレベルをそろえて、楽しむことができます。

 

⑤豪快なコンボやカード!爽快感MAXなゲーム体験。

統率者戦に慣れてきたら、自分のお気に入りのコンボや強力なカードを使って形勢逆転!なんてのも一興です。

数々の妨害を乗り越え、強力なコンボが決まった時の気持ちよさは最高・・・!

一度味わったら病みつきになること間違いない!

 

 

☆ルールはここまで!ルートワラ的初心者おすすめ統率者☆

ここからはわたくしの独断と偏見で初心者の方におすすめな統率者を紹介します。

①蝗の神(イナゴの神)

ドローするたびに、飛行と速攻を持つトークンを生成する統率者。大量ドローするカードと組み合わせると相手のライフをごっそり持っていくこともできます。

またこのカードは死んでも手札に帰ってくるのが強い。統率者税もかからず、手札から唱え直せるため強力です。

赤と青は除去や打ち消しが強い色であることもよい点ですね。

デッキを組むにあたっておすすめのカードは

各種ドロースペルを組み合わせてイナゴの大群で盤面を制圧しましょう!

 

 

②冒涜されたもの、ヤロク

戦場にパーマネントが出たときに発動する能力が追加でもう一回発動する統率者。

「戦場にでたとき~」というカードをたくさん組み合わせましょう。

これが出れば相手の好きなカードを2枚も頂戴できますし、

土地が出るたびにゾンビが2体登場…

戦場に出てすぐ墓地に置かれますが、3マナで4枚ドロー…

ものすごいアドバンテージをもたらす強力なジェネラルです。

 

③巨大なるカーリア

攻撃するたびに「ドラゴンか天使かデーモン」を攻撃状態で戦場に出せる恐ろしいカード。

天使・デーモン・ドラゴンという人気種族を詰め込める夢のような統率者。このカードを出して次弾装填してもよいですし、

反則だろ!ってレベルの天使をコストを踏み倒して爆誕させることができます。

MTGには魅力的なドラゴンも多いですので、ぜひお気に入りのカードたちで対戦相手を焼き払いましょう!

こちらの統率者は特別版もあるので、こだわりたい方はこちらもぜひ・・・

 

④荒廃のドラゴン、スキジリクス

MTGの勝利手段には「毒カウンターを10個得たプレイヤーは敗北する。」というルールがあります。この統率者はいわゆる「殴り統率者」。超強化して、対戦相手を毒殺しましょう。再生という破壊を防ぐ手段を持っているのも強い!

 

土地が基本土地沼30枚+特殊地形3枚程度で済むのも良い点。(ほかの黒を支えるカードが高かったりしますが)高額なアーティファクトを使わなければ入門には十分な単色統率者デッキになります。

 

おすすめカードは

《憎悪/Hatred》[EXO] 黒R

任意のライフを支払うことで、その分パワーを上げられるソーサリー。統率者はライフが40点ありますので支払うライフは融通が利きます。

毒殺できる点数を用意し、一人ずつなぶっていきましょう。

 

⑤信義の神オケチラ

白単統率者は基本的に構築の難易度とプレイの難易度が高く、おすすめできません。(じゃあなぜ載せた)

わたくしは、ルートワラの顔、オジュタイの学徒であると同時に、「全集中 オケチラの呼吸継承者」でもあるのです。(???)

「今回はこのくらいEDHのデッキ作成は自由でいいのだ!」という参考になればと思い、おすすめではないですが、私のオケチラ統率者デッキをご紹介したいと思います。

 

信義の神オケチラ「全集中 オケチラの呼吸」

デッキコンセプトはMTGに存在するアーティファクト「2色剣シリーズ」をオケチラ様が阿修羅のごとく振り回して相手を蹂躙する。です。

 

「オケチラの呼吸 壱の型 火と氷の剣」

「オケチラの呼吸 二の型 饗宴と飢餓の剣」

「オケチラの呼吸 参の型 光と影の剣」

「オケチラの呼吸 肆ノ型 肉体と精神の剣」

「オケチラの呼吸 伍の型 戦争と平和の剣」

「オケチラの呼吸 陸の型 世界薙ぎの剣」

陸の型はアヴァシン様と一緒に使わないと大変なことになります。

他にも強力な装備品が目白押しのこのデッキ。オケチラは二段攻撃をもっているため、ダメージによる誘発が2倍になります。装備品サポートと横並べ戦術でオケチラを殴れるようにするまでが大変…デッキリストは以下の通りです。

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デッキリストについて言いたいのは、あくまでカジュアルに寄せているということと、高額カードは必須ではない。ということです。

EDHにはどのデッキにも入る高額カードというのがいくつか存在します。

今回はそこまで勝利に向かうスピードを重視せず、みんなでワイワイするのが目的のデッキです。おそらくデッキのパワーレベルは4か5くらいではないでしょうか。

初めて統率者をやるならぜんぜんこのくらいでもOKだと思います。高額カードはのちのち使いたいと思えば買い足していけばいいですし、このリスト内でもある程度値段がするカードは他のカードで代用できなくもないです。

 

デッキを少しずつ強化するのも統率者の楽しみの一つ。自由にデッキを組みましょう。ぜひ参考に(ならない!)してみてください。

 

自分の好きな統率者で悩んでいるあなた!11月20日発売の「統率者レジェンズ」にはたくさんの統率者が収録されます。カードリストからおきにいりを見つけてみるのもいいですね!

magic.wizards.com

 

今回も恐ろしくまとまりのない記事になりましたね!

次回以降も統率者語りさせてもらえれば幸いです。

 

 

 

 

☆今日の1枚☆

宝石の睡蓮 [CMR] 【Bigweb | MTG】日本最大級の激安カードゲーム通販専門店

統率者にのみ使える「Black Lotus」。強すぎる!と話題ですが、個人的には統率者をエキサイティングにする良カードだと思います。

 

かなり強いことは間違いないですが、ゲームを一瞬で決める場面はそんなに多くならないのでは…?

 

ただ、この1枚でデッキのレベルは上がりますし、初心者の方にとってはお求め難いのも確か。

個人的には「魔力の墓所」のほうが強そう?とは思っています。初心者の方でどちらを買おうか迷っている方は魔力の墓所がおすすめです。

 

でも!おれは!宝石の睡蓮を!買うッ!